私が恋に落ちたら(身勝手に幸せに自由になりたい

初めての婚外恋愛はあっけなく終わってしまった。それでも、彼との運命が私も変えたことは変わらない。何かに依存しないと生きれなかった私が、自分を愛せるように進み続ける記録。

断捨離と精神崩壊で見えたもの

大好きで信仰していた
アーティストのグッズを捨てた。



彼は10年以上前に亡くなっていて
私のメンヘラスピリッツのアイコンだった。



客席にダイブした彼がステージに戻るとき
私は初めて彼の手を掴んだ。
握手会もファンクラブも入らなかった
それは勝手に対等でいたい気持ちからだった。
彼の手の冷たい感触は今でも思い出せる。
あれが最期のライブになるなんて。



死にたいと叫びながら生きようともがいて
31歳の彼はオーバードーズであっけなく亡くなった。



彼も特別でありたいと願って
それが叶わないことを知っていた。



あれが彼の人生の答え。




そのあとネットでは
彼の女ネタや情けない終わり方
彼の周辺バンドへの影響や彼の人生に
ファンとアンチが勝手に入り乱れた。



小さいコミュニティーで語られた言葉
どんな侮蔑の言葉も届かない
それは彼が死んだからじゃない。
命が何にも汚されないことを知った。
悲劇じゃないんだ。


彼は変わらない美しさで
私の神様になった。



全てのグッズは段ボールの中に長年放置されていた。
見返すことなく捨てる。


飾っていた写真も
写真立てごと捨てた。



新しく変わりたい


そうやって
人間関係
環境
自分自身のフレームを捨ててきた。



でも違う。



やり方をずっと間違えてきた。



あっけなく答えを出した彼も
手首が回らなくなった友達も
私の中で今も生きてる。



今までしてきた決断が
今の私を作ってる
歩いてきた道は
切断できずに繋がってる。
全ての決断がその時の最善だった。


切り捨てるなんてできないんだ。
今までを連れたまま生きる。


ごめんね。
前向きにならないで生きていくね。



彼があっけなく出した答え。
もし違うストーリーがあるとしたら?
それはハッピーエンドじゃない気がする。




私たちの向かう方向は同じだった。
たまたま私は、今ここにいるだけ。



私たちはどの道あっけなく終わる
それを早めたくて急いできた。
特別になんかなれない。何者にもなれない。


自分の意志とは関係なく
人生は続いて、急に終わる。
答えは勝手につけられて、最後何も残らない。



蟻は本当に何も考えずに生きてると思う?




できるだけドラマチックにしたいよな。
生きてるうちにみんなを巻き込んで。



私にかみついた蟻のこと
私は今も忘れてないもん。

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