私と彼は似ているようで真逆にいる。

同じような環境で育ったのに
私は闇落ちを目指して
彼はひとり這い上がった。

彼は幼少期からこの世界は
誰も助けてくれないと思ってた。
だから自分の努力で
やりたくないことをしなくてもいい
幸せな世界を手に入れた。

幼少期、私は特別で世界に愛されてた。
ひどいことが起きても
知らない誰かが助けてくれた。
でも、もう希望はもたないと決めて
思春期にさんざん汚いものを集めて
心を殺して世界は暗くなった。

彼と出会って
私の世界はキラキラし始めた。
幼少期のように希望を信じてもいい気がした。

私たち本当は、奇跡みたいな何かを信じてたのかな？
でも手に入らないから諦めたのかな？
はじめからそんなのないと分かってた？
でも信じてみたかった

私が小さいころ感じてた幸せな世界
それが叶うと信じ始めたのは
いつも優しい彼の中に冷たさを感じていたから
彼は真実を知ってるような気がした。

今日16日ぶりに彼と会った。
私も彼も変わった。

彼はいつも優しくて
本音や負の感情を話さない。
でも今日は違う

自分で努力しなよ、自分で考えて行動しなよ
少し声を荒げて自分の思いを話してくれた。
今まで誰にも話してない。
その言葉は本当だと思う。

だから人に期待しない
でも悲観してるわけじゃない

そんな彼を見て、心の底から嬉しかった。
だって彼は厳しい世界で生きてきたんだもん

一方私は、楽をしたまま
特別でオリジナルになりたかった。

みんなが共感する物語や歌があるのは
みんな同じだから。誰も彼も大差ない。

特別じゃなくて他と同じなら
私なんて存在する意味ないじゃん。

彼）分かってるでしょ？
うめちゃん自体はオリジナルだよ？
特別で一番なんだよ？

パパのうめ子だよね？特別だよね？

そう言ってた幼少期の私が
また新しいパパを手に入れた。

これで3人目。
もう最後だよね？
最後にするね。

パパがいなくなったって

ちゃんと自分の人生を
自分のやり方で歩くからね。